フェズを観光するとき、リヤドに泊まる人が最近多くなった。
フェズのリヤドは30年くらい前までは使われなくなった邸宅だった。
使われていなかった邸宅はどのようなものだったのか?
日本で言うところの「古民家」だ。感じのいい家、普通の家などさまざまある。
フェズの場合、高級リヤド相当の「邸宅」のある場所はカラウィーン周辺が多い。
カラウィーンのイマームとか、イマームの関係者、その下で働く人など多くが
この周辺にいたため、住居を構えた。それに関係する商業主も一緒だ。
その人たちの住居がたくさんある。邸宅から小さな住居まで多数ある。
そこには家族が住み、何世帯もあったり、人を招いたりしていた。
そんな内部は通りからどれくらいのレベルの住居か?知ることはできない。
だから面白い。外見はどれもこれもほぼ一緒。ちょっとした違いがあるだけ。
<まずは通りから内部へのアプローチと建物>
大きな邸宅になればなるほど、外部から内部をのぞけないような作りになっている。
門扉を入って、直接中庭に行けない。2回以上角を曲がるように中庭に入る。
それは室内にいる女性を表にさらけ出さないようにすること。これはイスラムの教え。
そう言っても女性は外も見てみたい時もある。その時は2階に小窓がある。
人に気付かれないように窓の格子こしに、通りを見ることが出来る。
このほか、建物が一つでない家がある。中庭の角の扉を開けるともう一つの邸宅。
そちらはもっと開放的な建物で広い中庭だったりする。
最大3つの建物がつながっていた。こんな住居を構えるのはフェズでも珍しい。
<重要な中庭の存在>
中庭は住宅を作るうえで設置義務だった。中庭を設けないと建てられなかった。
中庭は光を差し込む場所でもあり、換気を調整するための空間でもあった。
中庭で祝い事をしたり、一家団欒があったり、多目的に利用していた。
大きな邸宅になると中庭に水を引き込むことだ出来た。邸宅には水がある。
住人にとってはこの空間がオアシス的な存在になっていた。
邸宅ではこの中庭を装飾で飾っているのがモロッコ様式アラベスクである。
邸宅が豪邸になればなるほど、床、壁、天井、建具、鉄格子などこっていた。
豪華な邸宅は中庭の中央に水の出る泉がある。その泉を大理石で飾ったりする。
中庭の床はフェズカラーを基調にしたのタイルを張り、様々なデザインを施している。
中庭の壁に水の出る蛇口のような泉を設け、その周辺に鮮やかなタイルが張ってある。
装飾に関しては邸宅そのもののしきたりや風習があったりしてざまざまだ。
しかし、中庭の柱の柱頭部分を細かくデザインしている邸宅は豪邸が多い。
それと、今どきのフェズの家は中庭に屋根をかけてふさいでいるところが多い。
<部屋の形>
この中庭を囲うように、部屋が配置されている。豪邸は中庭に面して4部屋ある。
豪邸より格落ちだと3部屋面している。どれだけ豪邸かがよく分かる。
この部屋の角の隙間に女中部屋、そこは台所などの水場の兼ねている場合がある。
各部屋の形状はほとんどが長方形が多い。リヤドも変に改修してないと長方形だ。
改修工事しないで長方形でない、広い部屋はかなり豪華の可能性がある。
中庭が細長い住宅の場合は部屋が四角い場合がある。
<現代のリヤド>
このような目線で、リヤドを見て泊まると面白い。普通に贅沢な宿泊施設と見るか?
フェズの文化そのものが詰まっているリヤドを詳細まで鑑賞するか?
フェズの場合、基準となるのがブージュールド門近くの「MAISON BLUE」だ。
ここの仕様、建物の雰囲気、宿泊料金1900DH~だ。高いか安いかは別。
MAISON BLUE にこれだけの金額を払う価値があるとしよう。
これと前後する料金で、この仕様、建物の雰囲気は他に、どれくらいあるだろう!?
これに相当するリヤドはそこそこあるが、値段だけ高いリヤドもある。
安いところでもいい雰囲気のリヤドもある、中途半端に高いのが一番問題!
googleで検索してみらた面白い!!!
以下の装飾を施した豪邸は今のところリヤドになっていない。カラウィーンの近く。