今ではさびれた田舎町。と言ってもボロボロの街ではない。陸路でセウタを経由して
アルヘシラスに行く人は必ず通るまち、それがフニデック。普通の日本人ツーリストは
ここを車で通過するか、この街で車から降りて歩いて国境へ向かうか。モロッコから
スペインへ行く場合、二度とモロッコへ引き返さない人は早めに両替した方がいい。
セウタでモロッコ通貨は両替が難しかったような・・・・
かつて、このまちはセウタから流れてくる欧州商品にあふれかえっていた。
着るものから生活雑貨全般、家電製品、酒類、缶詰や菓子類など食べ物全般。
ありとあらゆるものがこの小さなまちにあったため、このまちは賑わっていた。
だからモロッコ国内からここに買い出しに来るモロッコ人商人は多かった。
ここでトラック一台満載に仕入れて各まちに帰っていった。当時、このまちの賑わいは
半端ではなかった。だからここで偽物も横行したし、だまされた人もいっぱいいた。
ある日本人はジョニクロのウイスキーを格安で買ったはいいものの中身がアッツアイ
だった。これは笑えるのか? アッツアイそのものの値段だったのか?何回聞いても
笑ってしまう! セウタで売られている商品は無税品がほとんど。だから安いはず。
どこの国の大使館員も現地調達の場合、セウタで買うことが多かった。
しかし、20年くらい前かな(?)、大手スーパーマーケットがカサブランカや
ラバトに出来始めたころから変わってきた。カルフールができるようになってから
商品そのものが街中にあふれかえってきた。今ではカルフールをよく見る。
酒の扱いだけを見ても、昔から比べるとどこでも手に入る状態。モロッコも変わった。
かつてはシャンプーや洗剤やおむつなど国産品は敬遠されていたけど、今では輸入品や
国産を選べるようになった。
そんなこんなでフニデックは昔の活気はない。しかし、フニデックには漁船しか
停泊しない港だったが、きれいなヨットが停泊できるくらいの港も整備された。
普通の日本人がこんな田舎のまちに観光で行く人はまずいないと思うけど
素通りがてらこのまちを見てもらうと何とも・・・・・
当時のフニデックで買ったスペイン産、エスプレッソ器とそのカップ2個。
今でも使っている(中のパッキンは何度も変えたけど)。