ワルザザートから東へカスバ街道を道なりに進んでいくと50km位のところに
水無川がある。ヤシの木が生え、乾季は川だと思わないくらいの平たい場所。
雨期や洪水がある時は往生しそうな大きな川のような地域がある。
そこがスクーラ。かつてはここにカスバと言うかクサールがいっぱいあった。
ヤシの木が生え、ユーカリのような木(?)がちらほらある。そんな環境がある。
かつては通り沿いに外から眺めるだけで、内部を見ることもできなかった。
最近、このクサールが宿泊施設として泊まれるようになった。ありがたい!
グーグルで検索するとその様子がよく分かる。中には、忠実に昔のスタイルを
守りながらホテルにしているところもある。残念ながら、マラケシュなどと
同じようなスタイルもある。好みもあるが、自分には残念な宿泊施設だ。
マラケシュやフェズの中途半端なリヤドに宿泊するより、このクサールがいいかも!
内部を見ることが難しかっただけに、宿泊体験ができる。これは喜べる!
上の写真はクサール、こんな雰囲気で建ち並んでいる
かつては、このクサールは家畜と一緒に生活していて、上階に家畜がいた。
1階2階の壁は厚く出来ていて夏の日中の熱を遮るには程よい断熱になっている。
人間は中間階で生活していた。これが一般的だった。
最近のクサールは屋上に雨対策が出来たため、最上階の壁が崩壊し難くなった。
外壁も土壁には変わりないが、崩れにくいように工夫しているところもある。
グーグルで内装を見るとよく分かる。変に改装していない建物があります。
下の写真は伝統的な天井の装飾、今はなかなか見ることはない
室内壁に装飾があるクサールはほとんどないが、窓周辺に装飾がある場合もある。
床にタイルを張るクサールはほとんどない。建具はこった作りのものもある。
この地域の出入口の扉に付けてある古典的なカギは工夫してある。開錠が難しく、
クサールが食料穀物庫の役割を果たしていることがよく分かる。
この古典的カギのサンプルはワルザザートのタウリールの土産物屋の金物を
売っているところで見ることが出来る。
このクサールに宿泊体験してはどうですか?
カスバ街道は通過するだけでは面白くないので、何もないところで止りましょう!
休憩でもいいし、ゆっくり周辺を眺めてもいいし、広大な土地を見つめましょう!
車やバスからだけの眺めでは得られないものが見えてきます。
この地域で野生のサソリを見たい人は、道路脇のやや大きい石ころを
どかしてみるといいです。石を転がしてみてください。
10個位どかすと、石の下に一匹位サソリがいます。刺されないように!