下の写真はサフィーの北、数キロの所に岬がある。そこからサフィーのまちを見た。
写真の真ん中にある建物が缶詰工場やリン鉱石を船に乗せる海運施設のある。
まちは小さく、メディナも小さい。ポルトガルの影響が大きかったまち。いまでは
まちが整備されてポルトガルの影響は部分的にしか残っていない。
日本との関係は缶詰とリン鉱石だ。
モロッコでイワシの缶詰は最近よく見る。モロッコの内陸で雑貨屋でも売っている。
かつては内陸では魚を食べることはなかなか難しかった。運ぶ手段も少ないし、
魚屋さんのように商売が成り立つことはなかった。ある日、日本の専門家がモロッコで
内陸の人の骨や血液を調べたところ、海側の人との差があった。その差は詳しい内容は
全く覚えていないけど、それは魚を食べるか食べないかの差が大きいのではないか。
その結論にいたり、無償資金援助で小さな缶詰工場を作ることになった。缶詰工場を
作ったはいいものの、缶詰の魚を食べる習慣もなかったし、けっこう単価が高かった。
それと缶詰の封をする技術を教えてもすぐにダメになって長持ちしなかった。
マラケシュやワルザザートではいつでも魚を食べられるようになったのはよかった。
そんなこんなでモロッコではある意味で失敗に終わってしまった。しかし地道には
作っていた。その間ほかの国の援助もあり、何とか生産するようになった。
いまでは大手スーパーマーケットでも売っているし、簡単に手に入るようになった。
イワシの缶詰はホブスに野菜と一緒に挟んで食べるとうまい!モロッコに行った時、
昼食に自分で買って眺めのいい場所に行き、そこでイワシの缶詰を食べることがある。
これにキリのチーズも挟むともっとうまい。一回試してみてはどうでしょうか!!
あと、リン鉱石はむかしから日本は輸入していた。マッチの先端に使っていた。
いまではマッチの需要が少なくなり、肥料に使う量が多くなった。それとモロッコの
マッチはいまだに、壁でこすると火がつくタイプがある。まちなかで壁にマッチを
こすりつけてタバコの火を付けているところをたまにみる。
サフィーはポルトガル人が作った礼拝堂やダールエルバルルはあるが、いまでは
商店街も変わってきた。上の写真の左のような列柱のある建物もできたし、
メディナの中心通りには屋根ができた。
サフィーはなんと言っても陶器のまち。陶器もいいけどこのまちの歴史は意外と
日本人にはびっくりする内容があったんですよ! 陶器の好きな人はここに行くと
いろんなモロッコ陶器を見ることができる。いいのもあるよ!