モロッコの旅 あれこれ

ガイドブックに載っていない場所やものごと 知って得するかも!何かを探しながら旅している人!モロッコだけだけど、何かがあるかも!

モハメッドV世廟 内装空間 彫金細工

下の写真はモハメッドV世廟の内部空間。廟の中の一階部分を覗くとこのような眺め。

一階部分の真ん中に水があり、その中央に大理石の棺を置き、崇め祭るような風景に

なってる。モハメッドV世廟はモロッコで最も重要な聖廟の一つ。

 

下の写真の2階部分のバルコニーの壁手すりの側面に彫金細工が施してある。

壁手すりの上部は大理石の笠木、その下にコーランの書いてあり、

その下に真鍮で細工した壁がある。もう一つ下の写真がその詳細が分かる。

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 下の写真が壁面部分の詳細。この場所に彫金細工を取り付けたのはたぶんここが最初で

最後のような・・・・。他にこのような場所がないはず。アラビア語は読み書き

できないのでよく分からないけど、神は・・・??と何度も繰り返して書いてある。

その下の幾何学模様はモロッコの伝統的なパターンに基づいた図案になっている。

モハメッドV世のために彫金の名工が念入りに作った。

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 このモハメッドV世廟では室内以外に下の写真のように扉にもある。

かなり細かいところまで作り込んである。幾何学模様で凸部分の枠を作り、その内部に

ソロモンシールに似たモチーフをはめ込んである。凸部分の止め金具は見えないように

仕上げてある。定番の突起物もよく出来ている。

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参考までに下の彫金細工を紹介する。

この彫金細工はフェズが盛んだ。フェズの王宮の正面玄関扉はこの細工が代表的だ。

下の写真が取っ手部分の詳細。ドアノッカーはけっこう重厚な作りとなっている。

とびら表面は伝統的なパターンでできていて、細工は王宮の扉であるがゆえに精工だ。

扉の合わせ部分の丸いぽっち状の装飾、鋸歯状のギザギザ模様など緻密にできている。

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彫金細工は主に扉の表面や扉の取っ手や蝶番部分に用いることが多い。そのほかに

モスクの一番高い所に取付ける串刺しにした玉やモスクの通路部分の吊下げタイプの

ランプシェイドに使用している。