ムーレイ・イスマイルの中は素晴らしい!下に写真はイスマイルの墓がある部屋。
部屋の腰壁がモロッコタイル(ゼッリージュ)で飾られ、その上の壁には漆喰の装飾が
所狭しと見事に施してある。
周りの床にはExtra Superieur仕様のモロッコ絨毯が敷きつめてある。
この中央に大理石でできた棺が4基ある。柵は大理石の支柱に真鍮製の格子だ。
天井から真鍮製のランプシェイドが棺を照らしている。見る限りにして過去の偉人の
墓であったことは十分察しがつく。今回この壁タイルの注目したい!
上の写真の腰壁部分のゼッリージュのモロッコタイルは細かい菱形状に見える。
菱形状に見える部分は下左写真が近くで見たタイルの配置。また中心部分が
下右写真になる。中心は16割を基準にして、周りに12の核を配置している。
これが遠目で見ると菱形のような別な作りに見えてくるところがおもしろい。
視覚効果を狙った貼り方だとしたらかなり高いレベルの貼り方だ。
タイルの種類は大きさとして中くらいのモノを使用し、数としては限られている。
この廟ではおもしろい壁タイルがあったので紹介する。
下左写真はムーレイ・イスマイル廟の脇にある部屋の墓。誰の墓かは名前は
把握していないが親戚や家臣である。墓は床面に大理石を置いたスタイルではない
ゼッリージュ(モロッコタイル)を張りつめて棺に形取った形状になっている。
下左写真を見ると墓の雰囲気が分かる。この部屋の壁面のタイルが菱形状で
あまり見ない張りかただ。その壁面を拡大したのが下右写真だ。星と三角形と6角形を
うまいこと組み合わせるとこのようなゼッリージュが出来てくる。
参考までに下に写真は墓を形取ったモロッコタイル。
このムーレイ・イスマイル廟を建設した時代のモロッコタイルは伝統が確実に
守られていた。タイルの貼り方として、中心があり、分割を決めて、外側に核を
もうけ、その間を埋めながら貼りめぐらしている。
モロッコでは一般的に廟やモスクなどの宗教施設の中には非イスラム教徒が入ることは
禁止されている。しかし、モハメッド五世がムーレイ・イスマイル廟だけに
非イスラム教徒が入ることを許可した。他の国では開放しているところが多い。
たぶん、観光目的だろうけど。隠すことで美化することは日本でもあったことは確か。
非イスラム教徒にも拝んでもらいたかったのだろうか?
モハメッド五世の寛大さなのだろうか!
今ではモハメッド五世廟やハッサン二世モスクも入ることができる。