キサリア(Kissaria)と言われる商店群がある。マラケシュはジェマエルフナ広場から
北に数分のところにこのような建物が並んで建っている。キサリアはメディナにある
店舗が並んでいる商店街のことでフェズやメクネスなどどこの街でもある。
モロッコのメディナではマラケシュのキサリアは建物の作りがいい。いい見どころ!
一般的にキサリアは服の生地、装飾品などが多く並んでいる。下の写真のように
民族衣装ではなく、一般的服屋も売るようになった。夕方の時間帯によっては
人混みができる。半端な混み方ではないので当然、スリとかには気を付けよう!
マラケシュのキサリアの建物の特徴は店と店の間隔、この道幅、そこから道に
せり出しているごちゃごちゃ感、さすがマラケシュ感が出ている。
この建物の天井は折り上げ天井でトップライトがついている。天井の下には
モロッコ瓦で庇ができていて、ここの店舗群の空間構成はなかなか雰囲気のある。
おしゃれな空間になっている。そこにモロッコ人の感覚で商品をディスプレーして
ごちゃごちゃ感を演出し、おもしろい空間になっている。たぶん、モロッコ人は
何も考えずごちゃごちゃ置いているに違いない。演出していない。
上の写真の店舗群はモロッコ人相手に商品を並べている。下の写真の店舗群は
土産物を売る店舗に変わっていった。ここで注目したいのが楽器店がある。
楽器店と言っても「モロッコ楽器」だ。モロッコ版カスタネットのカルカベや
いかにも土産物用の弦楽器は昔からメディナで売っていた。どれもこれも子供だまし
のような作りのものばかりだった。しかし、最近のこのようなモロッコ楽器店では
本格的なモノを売っている。楽器が分かる方はのぞいてみてください。
下の写真の天井は上の写真の天井と違っている。たぶん、雨漏りや老朽化により
屋根の危険性もしくは崩壊により、作り替えられたようだ。並行して並んでいる建物で
ここだけ伝統的な作りでない、今どきの材料を使って屋根をふいている。しかし、
店舗群の内容は昔からの服の生地、刺繍で出来た装飾品、糸など服を作るうえで
必要な材料がここならそろう。モロッコ人女性にとっては生地を選んだ上に、服に
取付ける刺繍のような装飾品をこれでもかこれでもかと取付けて、ゴージャス感を
出していくことが大切だ。だから、この店舗群に来ると必死になっていろんなモノを
探す。他の土産もいいけど、ここで土産を探してみるのもいいかも!
フェズにもかなり大きな規模のキサリアがある。フェズのキサリアの建物群は
マラケシュから比べると整然としすぎている。建物としてはカッコよくもないし、
雰囲気もそれなりだ。フェズも夕方になると人混みができる。16時から18時位は
まっすぐに前に進めないくらい人がいっぱいいる。カバンや持ち物には注意が必要だ。
マラケシュのキサリアで自分への土産を探すのもいいかも!