フェズで一番の見どころではないだろうか!異教徒は内部に入れないのが残念。
ムーレイ・イドリス廟(Zauia Moulay Idriss)はフェズの中では雰囲気の違う一角だ。
廟つまり墓であり、お祈りの場所なのだ。そして内部にはいつも女性が多くいる。
一番上の写真は入口からザウイアの前室を通して奥を見た風景。
前室の壁の装飾や前室の天井風景の写真。いつみてもボロボロな感じがしない。
他の観光施設はどこを見ても、もうそろそろ修復が必要なのにと思うことがあるが、
ここは違う。いつみてもそれなりに綺麗さがある。女性が多いからだろうか?!
前室の床に敷いてあるじゅうたんはモロッコでもかなり上質のモノで、メリハリの
きいた織の細かさが見て取れる。織の目を細かくするほど手間がかかるため、
見栄えもよくなる。絨毯のカテゴリーもトップクラスだ。
壁のゼッリージュ(モロッコタイル)は古典的ではあるが伝統を感じる仕様で、
そつのない仕上げになっている。伝統的なモロッコ形アーチには漆喰のムカルナスや
漆喰の装飾が色とりどりにカラーリングされてる。
天井は最上級の折り上げ天井を木材でつくり、ところどころに細かいムカルナスや
組木も合わせ技で組み合わせている。モロッコの独自の伝統文化がここにはある。
また、このザウイア周辺を説明しよう!下の写真の通りの真ん中に注目!
人の顔の位置に太い木が遮断機のように置いてある。子供は簡単に通過できるが、
大人は頭を下げないと通過できない。この通りの奥には上の写真にあるザウイアの
玄関口がある。かつては「ここから先は異教徒は入れませんよ」のサインだった。
今では、ロバなどが荷物を積んで通過できないようにとなっているようだけど、
地形とか、まちを区割りしている状況を見るとロバ対策だけではないようだ。
日中ははずしてあることがある。このザウイアの北側にある通路はこれよりもっと
低く出来ていて、このバーの上は壁になっている。エリアを明らかに区別している。
このムーレイ・イスマイル廟は聖地化されていて、モロッコ全土から女性が集まる。
下の写真に映っているモノはモロッコ刺繍だったり、女性の服に付け加える布などの
装飾品が各種置いてある。この周辺にはこのような店舗が多く並んでいる。
内部は入口からしか見ることはできないけど、周辺環境はゆっくり見ることができる。
それとこの周辺は午後3時過ぎから混雑する。当然、スリ、痴漢まがい(たぶんない)
などいろんなことが予想されるので注意が必要だ!